2025年5月12日、衆議院予算委員会において、石破茂首相と立憲民主党の大西健介議員との間で、消費税減税を巡る激しい論戦が繰り広げられました。物価高騰が続く中、国民生活への支援策として消費税減税を求める野党に対し、石破首相は慎重な姿勢を崩さず、議論は白熱しました。
大西議員は、立憲民主党が提案する「食料品に限り1年間の消費税ゼロ」政策について、財源も示した上で実現を迫りました。これに対し石破首相は、「何で何もしないというふうにあなた決めるんですか」と声を荒らげ、これまでに実施した所得税減税や低所得者向けの給付金、学校給食の無償化などを挙げて反論しました。
石破首相は、消費税減税に否定的な理由として、以下の3点を挙げました。
- 日本の消費税率は他国に比べて低い
石破首相は、他国の消費税率が20％程度であるのに対し、日本は10％であることを指摘し、減税の余地が少ないと述べました。 - 財政状況の厳しさ
高齢化が進む日本において、社会保障費の増加が見込まれる中、消費税減税は将来世代への責任を果たすことにならないと主張しました。 - 本当に困窮している人々への支援の必要性
広く一律の減税よりも、低所得者など本当に困っている人々への手厚い支援が重要であると強調しました。
大西議員は、「雨が降ったら傘をさす。雨が止んだら傘を畳む。当たり前だ。石破政権は雨に濡れて震えている国民に対して傘をささないのか」と述べ、政府の対応を批判しました。これに対し石破首相は、「雨に濡れている人に傘を差さないようなことはあっていいはずはない」と応じ、支援の必要性は認識していると述べました。
このやり取りは、国会内外で大きな注目を集め、SNS上でも様々な意見が飛び交いました。一部の国民からは、政府の対応に対する不満の声が上がり、財務省前での抗議活動も行われました。これに対し石破首相は、「国に責任を持つ、次の時代に責任を持つ」と述べ、将来を見据えた政策の重要性を訴えました。
今後、政府がどのような経済対策を打ち出すのか、また、消費税減税を巡る議論がどのように展開されるのか、引き続き注目が集まります。
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