【政治】立憲民主が「減税」方針決定へ消費税減税

立憲民主党、消費税減税をめぐる党内対立とその行方

2025年春、立憲民主党内で消費税減税をめぐる議論が活発化し、党内の意見対立が顕在化しています。物価高騰や国民生活の負担増を背景に、消費税の扱いが次期参院選の重要な争点となる中、党内の意見集約が急務となっています。

党内では、江田憲司元代表代行や小沢一郎元代表を中心とするグループが、食料品の消費税率を当面ゼロにすることを提案しています。この動きは、物価高対策として国民の支持を得ることを狙ったものです。

一方、野田佳彦代表や枝野幸男元代表は、財政健全性の観点から消費税減税に慎重な姿勢を示しています。枝野氏は、「減税ポピュリズムに走りたいなら別の党をつくってください」と述べ、安易な減税論を批判しています。

2012年、当時の民主党政権下で消費税増税をめぐる党内対立が激化し、党分裂を招いた過去があります。この経験から、野田代表は「党の分裂を私はしたいとは全く思っていません」と述べ、党内の意見を尊重しつつ、結論が出たら一致して行動する政治文化を築くことの重要性を強調しています。

ANNの世論調査によれば、国民の約6割が一時的な消費税減税を支持しています。また、日本維新の会や国民民主党、共産党、れいわ新選組など、他の野党も消費減税を主張しており、立憲民主党内の減税派はこうした動きを追い風と捉えています。

立憲民主党は、党内の意見を集約し、消費税減税に関する方針をゴールデンウィーク前後に決定する予定です。野田代表は、「一定の時期が来たら結論を出し、決まったら従って頂く政治文化をつくりたい」と述べ、党内の結束を重視する姿勢を示しています。

今後、立憲民主党がどのような方針を打ち出すのか、また、それが国民の支持を得られるのかが注目されます。消費税減税をめぐる議論は、単なる税制の問題にとどまらず、党の存続や政権交代の可能性にも影響を与える重要なテーマとなっています。